なぜ、個人経営の飲食店は儲からないと思われているのか?
飲食店経営は儲からないと思われている

・飲食店の経営はやめておけ
・まともな仕事じゃない!と言われる
・労働時間が長すぎる!

まぁ・・・一般のお勤めのサラリーマンからみればそう見えるでしょうね。

私も飲食業界にいるのが長いので反論させてもらうと、サラリーマンだって『副業して社畜から抜け出したい!』って思っている人メチャクチャいるじゃないですかね。

夢の飲食店経営と社畜人生どちらがいいのかは分かりませんが、少なくとも飲食店経営はヤリ方次第で儲かります。

労働時間や休みだって自分の店だから自由に決められるし、経営したからいえますが、世間で言われるほどじゃないって思いますね。

だから、あなたも胸をはって飲食店を経営してください。

ヤリ方、考え方はこの後で解説するので、今は「飲食店経営は夢があるぞ!」って思っていてください。

こんにちは!スパイスハンド 小林(@spice_hand)です。

私の経歴を話すと飲食業界には30年以上携わっています。

自身でお店も経営もしていました。その実績をもとに日本全国の中小個人で経営する飲食店のお手伝いをしております。

実績に関しては、別の記事を読んだ方がいいと思うので割愛しますが、

あなたと同じ飲食業界に精通していて、個人経営の飲食店サポートができると思ってください。

実績をみたい方はどうぞ
↓↓↓

この記事はチマタでは『個人経営の飲食店は儲からない』って言われていることを、

そうじゃないヤリ方を学んで実践すればキチンと儲けることができるよ

という内容を解説します。

記事の前半では、個人経営の飲食店がなぜ儲からない、やめておけ、って言われるのかを深掘りして解説します。

中盤では、実はヤリ方を知らないだけで、知ればあなただって儲けることができるよ、という話を、最後は個人や小さい規模で行う経営の注意点などを中心に話していきます。

文字情報が苦手な方が多いですが、頑張ってついてきて理解をしてください。

そして、儲けられる飲食店にしていきましょう!

個人経営の飲食店は赤字になりづらい

コレほんと誤解されますが、個人経営の飲食店ほど赤字になりづらいんですよね、なぜなら、上場企業の立派なエッヘンって威張りまくる経営者のマネができないからです。

身の丈にあった経営を行いやすいので、赤字になっても少しだけってお店は多いんですよ。

私がコンサルを通して感じたのは、少しの赤字を放置していることが問題と感じました。

なぜなら、少しの赤字でも積もり積もっていけば大きなお金になるからです。

できるだけ早期に原因を発見し改善することが赤字幅の回復につながりますよ。

脅かすわけじゃないですが、お金の収支を計算できていないと、赤字じゃないのに転落してしまいます。

飲食店は、売上に計上されるのと、お客さんから代金をもらうのと。

仕入れたモノの支払いをするのと、家賃の支払いなど、どれも収支にタイムラグがあります。

このタイムラグを見逃してしまい、常に自転車操業をしている飲食店はヤバいくらい多いです。数店舗ある会社に多いですね。

しかも、支払いの請求書が届き、支払いをしようとすると‥自分の店(会社)が赤字であることに初めて気がつくようです。

飲食店は回転差資金を使って店舗拡大をおこないます。収支計算が甘いとココで大赤字を喰らってしまいますのでご注意ください。

小さい店だからこそ回避方法あり!

個人で飲食店を営業するなら、席数は多くても40席だと思います。

毎日40席埋まり回転すればいいですが、実際は厳しいでしょう。

飲食店の性として、赤字が続くと取り返すのにえらい時間が掛かるんです。できれば、赤字を回避したいと思います。

小さいお店だから、大きいお店のような経費の使い方はしない、変動費は削るだけ削る、人材は必要最低限にする。

などをやってみましょう。

始めは働いているスタッフにブーブーいわれますが、決して彼らに同調しないでください。

だって、彼らが支払いをするんじゃんなく、あなたが支払いをするのですから。

「ま・いっか」は小さいお店は命取りになります。

自分で決定した経費削減や赤字回避方法は自ら率先して行うことです。

忙しすぎてドンブリ勘定ばかり

耳がいたいかもしれませんが、ほんとのことなのでしっかり読んでほしいです。現状を把握して改善することから始まります。

個人飲食店の最大の問題は、集客を頑張り忙しすぎてしまい、ドンブリ勘定で経営してることです。

ドンブリ勘定経営では適正な利益を確保できません。

さらに。赤字になったとしても、現在どのくらい赤字なのか把握できていません。

正確な数字を把握できないので、集客状況が悪化するとたちまちガタガターーって崩れ落ちていきます。

きっとこの記事を読んでいる経営者の方は。

「そんなの分かっているよ」
「でもどうしようもないんだよ」

なと思うかもしれませんが、もう少し考えてほしいことがあります。

忙しいのは本当に、あなたのお店にとって良いことでしょうか?

できれば、ソコソコの忙しさでスタッフもお客さんも笑顔になりお店には利益が残る。そんな状態こそが理想ではないでしょうか?

今は答えを出さなくてもいいですが、考えてみましょう。

飲食店が経営難になってしまう三大経費

飲食店経営をする前に知っていないと経営難になります。

飲食店はほかの業界と比べて経費の比重が多いです。

三大経費と言われる

家賃、人件費、材料費

この比率が売上に対して大半を占めるので、飲食店は利益が出ずらいといわれます。でもね、もう店があるのに今さらそんな事をいわれても困りますよね。

まずは飲食店が経営難になりやすいのは三大経費の存在が大きいって覚えておきましょう。

個人飲食店が手をつけやすいのは、人件費、材料費です。コロナ後から猛烈な勢いで増えている、

ワンオペ飲食店は三大経費の人件費を自分だけにした営業スタイルです。

人件費に関して本気で書くとものすごい量になってしまうので、ココでは分かりやすくまとめますが、コロナから人件費に対してスタッフの関心が高くなりました。

しかも、アルバイトにも保険をつけなくてはならないような、強引すぎる雇用問題や、

社会保険に必ず加入しなければならないなど、人材を一人雇うと重くのしかかってきます。

いつ辞めるかわからないようなスタッフにも、手厚すぎる保証をしなければならない世の中になったので、

身軽な個人飲食店は、アルバイトすら雇わずに、店主が一人ですべてを行うワンオペ営業に切り替えるお店が増えたんですよね。

あなたも赤字になるんなら、思い切ってワンオペ営業にすれば手元に残るお金が増えるかもしれませんよ。

材料費に関しては、お店のスタイルもあるので多くは語りませんが、メニューを絞り込むことで廃棄されてしまう材料を減らすことができますよね。

こんな感じで、今までは三大経費が経営難にさせてしまうように言われましたが、

生き残っている個人店は皆さん頑張って学び実践して経費圧縮、合理化をすすめてしっかり儲けてるってことです。

コストを徹底コントロールしよう

コストは三大経費だけでなく、あらゆる経費を徹底的にコントロールすることで利益を生み出せます。

例えば、営業時間の短縮。

安すぎて儲からないのに原価や人件費、光熱費、食材費をかけて頑張っている店が多すぎませんか?

コストを徹底的にコントロールできれば、ランチ営業をヤラずに労働時間も減らせ利益を増やすことだってできますよね。

飲食店の悪しき慣習にランチは安くすべき的な考え…強い言葉で言わせてもらうと、それって昭和の考え方ですよ。

デフレマインドがお店側にも染み付いてしまい、「儲からないランチはお客さんのため」みたいなボランティア精神は経営をしらない人に任せて、

私たちはサッサと利益重視の店作りをして人生を楽しみましょう!

スタッフへのマネージメントの3つ心得

ここまではワンオペ営業や小さい個人店の話でしたが、少しステールアップしてスタッフを数人雇いながら経営するコツの話をします。

「俺には関係ないや!」って思うと、それ以上の儲けられませんよ。

スタッフの力を上手につかうことで利益を最大化する方法を知らないと大損します。

なので、しっかりと読んでね。

スタッフへのマネージメントがしっかりできると、店舗拡大のフェーズにすすめたり、別事業に着手することができます。

ここでは小さいお店向けのマネージメントに絞って解説するので参考にしてください。

1つ目:共通言語で統一すること

人が増えれば増えるほど、認識の違いがでます。例えば、「お水をお客さんに出して」という命令も、

上司は「あの方にお水を持っていってくれるかな」という言い方、別の人は「チェイサーをだして」

さらにべつの人は「コップ持って行って」・・・

どれも意味は同じですが、言語が共通化されていないので新人スタッフは迷ってしまうんですよね。

一人でもスタッフがいればチームです。共通言語で統一しましょう。

2つ目:変動費の削減を意識させる

企業でも経費削減のチラシを貼って守らせていますが、飲食店も同じです。

一人だけ変動費の削減をしても効果は薄いです。スタッフ一丸になりムダな経費は削減すると意識づけさせましょう。

3つめ:来店したお客さんに1円でも多く売る

経費削減とは逆に来店客に対し1円でも多く売るように教育しましょう。

他のお店に行くと残念にう思うのがスタッフがお客さんに

「コチラ方が安くてお得ですよ」とススメていることですね。私ならそんなスタッフは真っ先にクビにしますね。

理由わかりますか?

スタッフはお店側の人間です、もっというとあなたのお店がそのスタッフに対してお金を支払っています。

本来であれば、スタッフをいれたことによって売上、利益が増えることに対し期待して高給で雇ったと思います。

しかし。肝心のスタッフはそんなことを気にせず、自らの主観でお客さんに接客してます。

こういうスタッフがいると、頑張っても儲からない連鎖が起こるし、教育しても聞き入れないのであれば解雇してもいいくらいですよ。

ちなみに海外(アメリカ、フランス、シンガポールなど)では、こんなスタッフを見かけたら、責任者がその場でクビにします。

会社に対しての忠誠度低すぎですからね。

厳しいと思うかも知れませんが、事前に教育することで少しは変わるので安心してください。

コレで稼ぐぜ!という意欲が大事

個人経営の飲食店に必ず持ち続けてほしいことがあるとすれば「稼ごうぜ!」ってことです。

長年、少人数で仕事をしているとダレてくるものです。働いてるスタッフに対しても同じで、「まぁ、いっか」と見逃すようになります。

細かすぎるより、少しくらい大ざっぱくらいの方が、個人店らしくていいかしれませんが、そこは商売。

お金に直結してることには厳しくしてほしいですね。

店主やオーナーが意識的に稼ごうと思う気持ちメチャクチャ大事です。

一度でも、「いいや!もう!!」

サジを投げた時から、コツコツと頑張り続けたあなたのお店の崩壊が始まります。そりゃ、長い間お店を経営してればイヤなこと、不安なこと、悔しいことだってありますよ。

でもね。そこで投げ出しちゃダメです。

大手チェーン店よりは規模は小さく売上も少ないかもしれませんが、稼いだお金で再投資をして経営を安定させていくことは、あなたにしかできないことです。

稼ごう!と思い続けるようにしましょう。

値下げ競争はさけること

個人経営の飲食店が儲からないといわれるのが、値下げ競争に突入しようとするからです。

「小林さん、そんなこといっても値下げしないとお客さん来ないよ」

こんな意見を言われそうですが、それでもできるだけ避けるべきですね。

考えてみてください。

ただでさえ経費が多くかかる飲食業が、その利益を削ってまで集客しようとしたらどうなりますか?

値下げすればバーゲンハンターは喜びます。でもね。そのお客さんはあなたのお店のほんとの常客になるんですか?

ならないし、安さに引きつけられただけの一回限りのお客さんですよ。

とはいっても、値下げをして一時的に急場をしのぐ方法はやったほうがいいので使い所を考えてやってみましょう。

私のオススメは新規客に対して値下げをするのではなく、リピート客に対して値下げの案内をするヤリ方がいいと思います。

なぜかというと、一回かそれ以上あなたのお店に来店しているってことは、置かれている商品(メニュー)、サービスの価値をすでに知っているってことになります。

価値を理解している方へ値下げオファーをだせば、かなりの数のお客さんが反応してくれるハズですよね。

新規客に対して値下げを皆さん行うから、ただの値下げ競争になって店がガタガタになっちゃうんですよ。

新規客でなくリピート客はできるだけ優遇してください。

販促は集客に直結するので必ず行おう

『儲からない』でなく『儲けら・れ・ない』飲食店の特徴は販促を積極的にしてません。

なのに、なぜか材料のよさだけをアピールしようとします。

この記事の前半にも伝えましたが、飲食店の三大経費の1つ材料費をアピールすればするほど経営を圧迫するって解説しましたよね。

こんな方法で販促費用とかけず集客しようとしても、チョロチョロしかお客さんは来ませんし、高額の材料の多くはゴミ箱行きになります。

100歩譲って集客ができたとしましょう、それでも儲けられないんですよね。

理由はそれだけを目当てに来店するお客さんは、それ以外のメニューの注文率が激シブなんですよ。

多く来店するお客さんをさばくために人件費を使い、原価率が高いメニューで呼び込んでるから下げることもできず、知らぬうちに薄利多売になってしまうんです。

で、ここでもう一つポイントですが、中小レベルの飲食店では大手チェーン店が行っている薄利多売にはならず、薄利少売となります。

要は売れても薄利すぎて儲からない・・って状態になります。

私たち個人店は決して手を出してはいけないって思いますね。もし、ヤルならマーケティングをしっかり作り込み、どちらに転んでも儲けが出るようにしておかないとギャンブルになります。

じゃ、我々はどうすればいいのか?シンプルです。

集客がスムーズにできるように販促活動をすること。コレに尽きます。販促活動は簡単ではないし、資金もかかります。

しかし、前例で解説したようなヤリ方で行ったとしても、ライバルが多い飲食店はクビ一つそれで抜きん出て繁盛するとは思えないです。

それなら、集客に直結する販促活動に力をいれたほうが、長い目でみたときに強いと思いませんか?

学びへの投資をケチらない

あなたは飲食店の営業の商品作り、サービスなどはプロかもしれません。しかし、販促活動、経営のヤリ方に関しては、他の熟練経営者や企業に比べ、ひよっこだと思います。

「そんなことはない!SNSやブログで勉強している!」
足らないと思うことを勉強することは素晴らしいです。がしかし、その情報はしっかり身になってますか?

もっと言わせてもらうと。学びながら自分の知識力とお金を投入して実践してますか?

料理を作ることやサービスをすることは何十年も行っているからプロですが、

経営や販促、マーケティングなどに関しては、お店を開業してから何となく必要だと感じ、解決できそうだと思われることだけ抜き取り、我流でやってませんか。

間違っているとはいいませんが、材料費や設備に投資していた資金の一部でもいいので、学びへの投資に切り替えてください。

コロナ後の世界はご存知のとおり激動です。メチャクチャ流れが早いです。

先月まで繁盛してたのに今月は売上が4分の1になるような世の中なんです。

移り変わりが激しい世の中で飲食店が最も廃業率が高くライバルの数も多いんです。

素材は腐ってしまえば廃棄するしかありませんが、学びは一度身につけば一生使うことができます。

しかも、増税メガネに税金を払う必要もありません。

個人経営の飲食店のオーナーほど学びに投資すべきだと思いますよ!

外注をうまく使いこなそう

投資の話がでたので、もう一点、ぜひとも個人店に取り入れて欲しいことがあります。外注です。

あなたのお店で何か外注してることってありますか?

例えば:メニュー作成、HP作成や更新、集客、オンライン予約、リピートシステム、掃除やフィルター交換、派遣・・・など

飲食店周りには外注が多くあります。人件費率を多くかけられない個人店は、外注をつかいこなして売上、利益の最大化をめざしましょう!

外注するときの優先順位は、売上に直接関係あるモノから行ったほうがいいです。でなと、資金がなくなってしまいますから。

例えば、グルメサイトへの課金、HP作成や更新、チラシ作成・・などは外注費用として計上してしまいましょう。

外注といっても登録制のものや、営業、実務を行う・・など様々です。くれぐれも『外注=自分の変わりにやってくれる人』とは思わないようにしましょう。

外注先も商売をしてます。人件費分を上乗せしてくるので高額になります。高額でも効果があるなら、それもアリですがお店の置かれている状況で考えましょう。

販促まわりだけは優先したほうが、稼ぎながら外注先の権利、情報をもらえるのでオススメですね。

まとめ

この記事は「なぜ、個人経営の飲食店は儲からないと思われているのか?」という疑問に答える内容を解説しました。

ここまで読まれていかがでしたか?

個人飲食店は儲からないのは、学び方や立ち位置に応じたヤリ方を知らないだけで、それがわかれば、誰にでもチャンスはあることを理解できたと思います。

最後に、コレはたたき込んでおいてほしいのですが、大手企業のマネごとは絶対にしてはならない、ことは覚えておいてください。

もし、この話を忘れてしまい、大手のマネをすると潰されてしまうでしょう。

個人店なりの戦い方を学び続け、利益を長く出し続けられるお店にしていきましょ!

頑張ってください。