・原価をかけるほどお客さんに困らないは本当かよ!
・個人飲食店はどのくらいの原価が妥当なのか…
・原価をかけてもお客さんは分かっていないような…
個人経営の飲食店の原価は30%が適正といわれますが、本当なのか疑問に思ったことってありませんか?
結論をいうと間違いです。
「うちの店は原価をかけてるから、たくさんのお客さんが来る」自分の店を世間に認めてほしいから、こう言う発言をしています。
一つ聞きたいのですが、あなたのお店の強力なライバルである、大手企業の飲食店の原価はどのくらいか知ってますかね?
27%ですよ!
「なにが原価30%が適正だ!」って怒る気持ちは分かります。
あなたも今日から原価27%でやりくりできれば、大手企業と同じになりますね!
忘れていけないことは、大手飲食店は事業規模が大きいからスケールメリットを活かした経営ができるぞ!ってことです。
安心してください。この記事で個人店のあなたが、大手企業に負けないような原価を維持しながら、利益も増やせる方法を伝授します。
申し遅れました。私はスパイスハンド コンサルティングをやってます小林と申します。
簡単に私の経歴を話すと飲食業界には30年以上携わっています。自身でお店も経営もしていました。その実績をもとに日本全国の中小個人で経営する飲食店のお手伝いをしております。
実績に関しては、別の記事を読んだ方がいいと思うので割愛しますが、あなたと同じ飲食業界に精通していて、飲食店のサポートができると思ってください。
実績をみたい方はどうぞ
↓↓↓
スパイスハンド グルメ コンサルティング(SpiceHand Gourmet Consulting)では、実際に当社のサービスを利用したお客様の声と成功事例を紹介します。 飲食店経営改善の成功事例 様々な飲食業態で経営改 …
この記事を最後まで読むと、あなたのお店の原価率を下げながら大手企業に負けない店作りにすることができます。
気になる箇所は何度も読み返しながら読んでくださいね!
個人経営の飲食店で儲けたいなら原価で勝負をかけろ!
飲食店は個人でも開業しやすいので、経営をしたことがない方でもチャレンジしやすい業種です。
原価を高く設定してライバルと差別化する方法で勝負もかけることができます。
その反面。
個人でも飲食店経営ができるので、小資本で開業して自分の城を持ちたがる方が多いのも特徴です。小ない資金で店が持てることは素晴らしいんですが‥
金さえあれば誰でも飲食店を持てるので、参入してくる個人の方、企業など他の業界より多いです。
まとめると。始めの参入障壁が低いのでライバルがメチャクチャ多いのが飲食店の特徴です。
ライバルには、あなたのように小資本で始めたお店もあれば、ある程度の資金を投入して将来的に全国に店舗展開をもくろむ企業までいます。
個人飲食店がそんな中、原価率を本に書いてあるように30%にしてたらどうでしょう。
もしかしたら、集客できるかもしれませんが、お客さんが来れば来るほど利益が減る一方になってしまいますよね。
冒頭に私が話しこと覚えていますか?大手は原価率27%以下にしてガンガン売りまくっているんです。
そんな中、何も武器を持たずに大手の原価をパクリっても勝てるワケないですよね?
私たちは、限られた予算の中でいかに儲けを増やせるか?に注力するためには、大手に負けない武器が必要なんです。
ウリのメニューで原価をコントロール
個人飲食店の武器はなんといっても商品力です。別名にウリのメニューとか目玉商品とかいいます。
2つ方法があります。
1つ目は、大手に簡単にパクられないような商品を考案し、マーケティングを駆使して売りまくったらどうでしょ。
初めは原価が高めかもしれないですが、売れれば売れるほど原価が下がり26%になったら、あなたはウハウハになるんじゃないでしょうか?
2つ目は、看板商品の原価をはじめから低めに設定しておく方法です。ただこの方法は、生半可な知識だと成功しません。
なぜなら、お客さんが思う 価値>看板商品 と言う構図をつくる必要があるからなんです。
ちなみにこのヤリ方が成功すると、ライバル店が悔しがるくらい儲かります。
この方法で私のクライアントである都内のイタリアンは、1年で利益だけでベンツをゲンナマで買えるくらい利益を出しています。
参考にしてみてください。次に原価に直結する利益の話をします。
飲食店経営はお金持ちほど失敗する
飲食店を開業しようとするお金持ちの多くは失敗に終わります。
きっと。
お金持ちが飲食店を経営するんだから、美味しい料理や美味しいお酒を提供しているんだろう。内装や備品にもこだわり、素晴らしい空間を作り上げるんだろうな。
・・・・など思いますかね。
夢を壊すようですが上記の例は典型的な失敗パターンです。
個人のお金持ちほど内装費や備品、原材料に強すぎるコダワリがあります。
だから失敗するんです。
こういう方は。
食べ歩きが好きで、自分の空間や場所が欲しくて始めたんだと思います。やってみて初めて気がつく、現実はとても厳しいってことをね。
なぜなら。
他の記事でも説明してますが、利益をどのくらい取りたいかを考えていないからです。
利益は経営の源泉です。
投資すればするほど、回収が困難になるのが飲食店経営なんです。
いくらお金持ちでも、毎月100万単位の赤字を出し続け、投資した数千万〜数億の回収メドも
たたないと厳しいと思いませんか?
脱サラ組の多くはこのパターンで失敗します。
原価率と経費のコントロールは利益を生み出すために超絶に大事なので覚えておいてください。
飲食店経営の成功を分ける仕入れ
飲食店経営が成功するかどうかは、仕入れで決まるといわれてます。
どの業界でも同じですが、仕入れをコントロールできれば売れただけ利益になりますよね。
とはいっても、仕入れが安いからといって、極限まで原価を下げて売上を上げようとすると必ずといっていいほどお客さんにバレます。そして炎上します。
なので、原価を下げすぎるのは危険なのでオススメしません。ただし、冒頭で話しているように、私が商品開発、仕入れから全てに携わっていればできるかもしれませんが、簡単ではないことは含んでおいてください。
あと、マジこの質問は困るのですが「原価はどのくらいがいいのでしょうか?」
コンサルをして本当によく聞かれます。みなさん原価に興味があるんですね。
一概にこの原価とは言えないので、個別に相談された時にお答えしますが。この記事でも話している通り30%と一般的に言われてますが、個人飲食店でウリのメニューがあるなら27%ですね。
あと、ほんと勘違いしないで欲しいのですが、立地、店の規模、客単価、お店の看板メニューなどを知らないので、あくまでも最低の条件という話です。
飲食店を未経験の経営者ほど店の原価を左右する仕入れのヤリ方を知りません。良質な食材の仕入れは飲食店にとって生命線です。いつも仕入れ先には目を光らせておくことですね。
一例ですが、仕入れ業者をかえて材料の質があがって仕入れが下がり利益がふえていた…飲食店経営あるあるですよ。仕入れは原材料の仕入れから一次加工されたもの、二次・三次加工されたものまであります。
お店のコンセプト、客単価、立地、ターゲット、規模などで違うので、自分の店にあったメニューを開発してくださいね。
繰り返しますが、仕入れ条件で原価はかわります。
個人店ほど原価をかけて集客しようとするので気をつけてください。
仕入れをするだけ利益が出やすい食材
個人の飲食店の持ち味は小回りがきくことです。それを最大限に活用して大手企業にバレないように出し抜きます。
具体的には仕入れ業者さんの情報に対しアンテナを貼っておき、「コレはお買い得だぜ!」と感じるモノだけを仕入れます。
例えば、あなたが海鮮居酒屋を個人で経営していたとします。現在の原価率は31%、個人店としてはまぁまぁの原価ですね。店主は考えます。「売上を伸ばしながら、原価率を下げて利益がほしいな」ってね。
早速、付き合いのある魚屋さんに連絡をいれます。
「セリで売れ残った魚介類の情報を送ってほしいけどできないかな?」
始めは「どーせ。売れ残りしか買わないんだろ!」って思われてました。
「しょーがねーな、あんたとは長い付き合いだし」
「1ヶ月だけ付き合ってやるか!」
なんとか了承をもらうことに成功、その日から在庫情報をもらえるようになったのです、情報がメッセージでとどきましすが、驚愕ですよ!
安いんですよ、コレが!! 早速いくつか購入することを決め、それだけは悪いので、高級な素材の伊勢海老も数匹もらいました。
両方合わせても普段の仕入れの3分の2ていど、売値はそのままにしたらどうなりますか?
そう・・・です。今までの売上にその仕入れの差額原価の売価が載ってきます。
仮に、普段の仕入れが10000円だとして全て売れたら原価31%だとすると約32000円の売上ですよね。
では同じ量の仕入れが6700円だったらどうでしょう。同じ320000円売るのにかかった原価は約21%になりますね。
分かりやすいような計算式にしてるので突っ込まないでください。笑
このやり方で行えば儲かりますよね。
高級食材も一緒に必ず仕入れろ!
前章のつづきですが、売れ残った魚➕伊勢海老を仕入れましたよね。
なぜ、一緒に仕入れたのか分かるでしょうか?理由は2つあります。
・手伝ってくれている仕入れ業者さんに対して、正規で購入することで利益をとってもらうため
・やすく仕入れた差額分をつかい、高級食材をライバル店の価格よりも安めに販売するため
このヤリ方は仕入れ業者さんの助けがなければ成り立ちません。商売の原則として相手にも得させろ!という言葉があります。
つまりですね、自分だけが儲かってしまうと、長い目でみたときに搾取となってしまい誰にも協力してもらえない、という意味です。
協力してくれた見返りにキチンと相手にも利益を分配すべきってことですね。コレ、気がつかないでやってしまう方が多いので気をつけた方がいいですよ。
大手大企業がやっている下請けイジメ、取引先イジメと同じですから。
2番目のやすく仕入れた分の差益を使い商売をすることが、本来の目的です。
なぜなら、本来1尾:4000円(仮)もする伊勢海老が差額分で数尾買えたワケですから。さぁ、この高級エビをつかってメニューにいれて売上をあげましょう!ってことになりますよね。
伊勢海老の原価が50%だとしても、1ミリも怖くありません。だって、数尾ぶんしかないですから。売れ切れたら終了です。一緒に安く仕入れできた魚が売れれば問題ないのでね。
あなたが理解しやすいように、できる限りわかりやすくしてますが、カラクリは理解できたと思います。
やってみてください。
【悲報】お客さんはお店ほど仕入れ原価の価値を感じない
これは、夢を壊すような話ですが、お客さんはあなたが思っているほど仕入れ原価の価値を知らないし、それがどれほどの商品なのか分かりません。
その証拠に回転寿司と座っていただく寿司、ネタの違いは業界に長くいれば自然と目利きもできるようになるのでわかりますが、多くのお客さんは同じ真鯛の切り身の価値がわかりません。
仕入れで天然真鯛と養殖真鯛、輸入真鯛とありますが、切り身になっていて、ただ『真鯛の握り』とだけしか書いていないので、それが天然かどうかはわからないんですよ。
個人経営の飲食店ほど素材にコダワリががありますが、頑張って原価をかけて料理を作っても、何も伝えなければ1ミリも価値を感じないってことです。
ここをどう考えるのか?は、個人の裁量に任せますが、コレだけはいえます。
お客さんはお店ほど仕入れ原価の価値を感じていない。ことですね。
これから話すことはあくまでも私個人の意見だと思ってほしいのですが、お店を経営している目的が儲けを生み出す商売と考えるなら、お客さんに価値を感じてもらい少しでも多くお金を使ってもらえるように働きかけます。
逆に、趣味ていどのお店の個人店ならば原価のことは言わずに、「なんかこの店うまいね」と言われた時だけサラッというようにしますね。
どちらを取るかはあなた次第です。
価値は伝えなければ無価値だと覚えておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
個人経営の飲食店は原価をかけた方がいい、と言われるのは大手企業に負けないようなメニューが必要だからということが理解できたと思います。大手飲食チェーンはスケールメリットを最大限に活かすような値付けをしてきますが、この記事に載せておいた『かわしかた』を身につけていれば大丈夫です。
逆に大手などおかまいなしに、高利益メニューをガンガン開発して売り上げ、利益を手にしていきましょう。
くれぐれも、うわべの情報を鵜呑みにした原価率に騙されないようにしてください。
それでは、この学びによってあなたのお店が繁盛することを期待しています。
スパイスハンド グルメ コンサルティング(SpiceHand Gourmet Consulting)では、実際に当社のサービスを利用したお客様の声と成功事例を紹介します。 飲食店経営改善の成功事例 様々な飲食業態で経営改 …