スパイスハンドの小林です。
飲食業界に入って30年以上。
自分の店を持ってからは、東京・恵比寿で13年以上、店を経営してきました。
雇われの頃は、気づかなかったことがあります。
何も考えずに飲食店経営をすると、売上があっても店は普通に潰れるということです。
特に、開業から3年以内に「利益が出る形」を作れないと。
その後に売上を上げても苦しくなるケースがほとんどです。
私自身も、そうでした。
開業1年目は、立地と前店の流れで売上は出ていました。
でも2年目に入った瞬間、一気に落ちます。
当時は、経営のことも、集客のことも分からず、何が原因かも見えていませんでした。

飲食店向けセミナー
売上ではなく、店に金が残らなくなる理由を話しています。
売れているのに、なぜか金が残らない店へ
売上はあったが、お金は残っていませんでした。
私の店は、約16坪・28席。
原価率は34%まで上がり、忙しいのに、通帳残高は減る一方でした。
売れているのに、お金が残らない。
この状態を、何年も続けています。
そこから、原価を28%まで戻し、月商は約450万円。
毎月70万円以上の利益を安定して残せるようになりました。
「売れているか」ではなく、「残っているか」で店を組み直した結果です。

同じ悩みを持つ店が集まっています。
場所の問題じゃない。狂うのは“判断”だ
ここまで読んで、
「東京は競争が激しいし、もう厳しいんじゃないか」
そう感じた方もいると思います。
実際、東京は家賃もライバルも多く、簡単な環境ではありません。
ただその分、本気で業績改善と向き合える店は、最後まで残ります。
一方で地方は、
・家賃の余力がまだある
・競合が限定されている
・価格を上げる余地が残っている
条件が揃っている分、変化が早く出やすいです。
つまり、
東京は「覚悟の差」が出る場所。
地方は「判断の差」が出る場所。
どちらも、やるべきことは同じです。
実際にこのように変わります(一部)
これまでに関わってきた店の一部です。
・焼肉店
4ヶ月目で黒字化。
その後、毎月+45万円を安定。
・焼鳥(3店舗)
3ヶ月で合計+190万円改善。
・ビストロ
原価率を5%下げ、
利益率10%で黒字化。
・イタリアン
本格的に取り組み、
年間で+1,000万円以上改善。
すべての店が、同じスピードで良くなるわけではありません。
行動量と決断の速さで、結果はハッキリ分かれます。

実際にいただいた声の一部です。
参考までの客単価
関わってきたのは、1店舗だけでなく、2〜3店舗を運営する店も含まれます。
業態と客単価帯は、このあたりが多いです。
・焼肉:3,000〜8,000円
・焼鳥:2,500〜6,000円
・イタリアン:3,000〜9,000円
・ビストロ:3,000〜10,000円
・バル:2,000〜4,000円
・蕎麦屋:1,500〜3,000円
・中華:3,500〜8,000円
エリアは、東京だけではありません。
関東・関西・中部・四国・九州など、商圏や立地条件の違う店を、実際に見てきました。
1店舗目で行き詰まったケースも、2〜3店舗に増やしたあと利益が残らなくなったケースもあります。
集客やメニューの前に、必ず壊れている所
私が最初に見るのは、メニューでも、集客でもありません。
・誰に向けた店なのか
・その立地で、何を売っているのか
・今の価格帯で、利益が出るのか
ここがズレたままでは、何をやっても噛み合いません。
その上で、残すものと、ヤメるものを決めます。
忙しくなるだけの販促。
数字に合わないランチ。
一度、全部止めます。
単価を上げるのも、集客をやるのも、そのあとです。
楽して変わりたい人は、ココで閉じてください
店を変えるのは、経営者本人です。
私は、状況を一緒に見て、判断の材料を出します。
決めて、動くのは本人でないと意味がないからです。
相談者が動けない状態で、結果だけを求める相談は受けていません。
最後に
ここまで読んで、
「このまま続けて、本当に大丈夫なのか」
一瞬でも思ったなら、それが今の本音です。
店は、急には売上は落ちていきません。
店の違和感を放置し、判断を先に延ばした結果、気づいた時には選べる道がなくなっています。
今は、まだ手が打てる段階かもしれません。
東京か、地方かで有利・不利が決まる話ではありません。
今、判断を先に延ばしているかどうか。
そこだけが、この先を分けます。
今の状況から目を背けず、店と向き合おうと思ったなら、下に進んでください。
